ラゾ吉日記

意味のないことを呟き続ける予定です。

僕流桃太郎

どうもこんにちは。文章大好きお話し大好き(校長を除く)ラゾ吉と申します。

突然ですが、「桃太郎」の鬼をフルボッコにするシーンがコンプライアンス的に良くないと言うことで、別の平和的なシーンに差し替えられてしまったらしいです。

僕としては、「果たしてそれは桃太郎か?」と思います。だって鬼を刀とか爪とかで八つ裂きにして宝を掻っ攫っていく話じゃないですか。それを無くせばただ桃から子が生まれるだけの話になってしまうでしょう。クソつまんないですね。

よって、僕流の桃太郎を書きたいと思います。何故なら、改変されてしまった桃太郎に納得がいかないし、もしかしたらこの記事が書籍化されて収益ガッポガポになってパソコンを5台ぐらい買えるようになるかもしれないからです。なお、ボケは控えますので、ちゃーんと💴👌が僕の口座に瞬く間に入ってくると思います。期待を胸に!いざ!

桃太郎

昔々、「ポツンと一軒家」に取り上げられそうな山奥の家に、おばあさん(86)と、おじいさん(93)が暮らしておりました。

おじいさんは仕事をしに西新宿へ、おばあさんは家の6mほど前にある川にボールドを持って洗濯をしに向かいました。

おばあさんが洗濯をし始めて16時間ほど立った頃、「ズザバザバザバザバァーーーーーー」と豪快な音を立てて何かが川を流れていました。

ですが、おばあさんは耳がそれほど良くないので、「ドンブラコ ドンブラコ」と聞こえましたが、それほど耳が良くないのでしばらく無視しました。

2分18秒経ったころ、ちょうどおばあさんの射程圏内の5mに先程の音の正体が流れてきました。

おばあさんがパズキルーペで確認したところ、巨大な桃でした。
おばあさんは少々驚きましたが、左腕についた傷に比べればさほどのことでもありませんでした。

果物を15ヶ月口にしていなかったので、欲に負けてスタンドを召喚して家に持ち帰ると、ちょうどそこに残業5時間を終えておじいさんが帰ってきました。

爺「ただいまばあさん。夕飯は何だい?」
婆「ミラノ風ドリアですよじいさん。それより見てくださいこれ!」
おばあさんが指を指した先には、先程拾ってきたドテカ桃が圧倒的な存在感を放ちながら鎮座していました。

爺「おお!闇市にでも行ったんですかばあさん」
婆「いいやじいさん。川上から流れてきたんですよ」
爺「そんなバカなことあるか!どうせ薬決めておかしくなったんだろ!」
おじいさんは左膝を反対に曲げられてしまいました。

婆「全く...桃はわたし1人で食べますからね。」
そう言うとおばあさんはおじいさんを布団に時速185kmでぶん投げて、裏ルートで入手した刃渡り35cmの出刃包丁を取りに行きました。

婆「さて、と、。」
おばあさんは後ろにのけぞって勢いをつけ、思いっきり桃をぶった切ろうとしました。

しかし、包丁は47cmほど切ったところで止まってしまいました。
不思議に思ったおばあさんは、入った切れ込みに指を差し込み、こじ開けてみました。

すると、中には見かけ1歳くらいの赤ん坊がおりました。
婆「まぁ!?わたしはこの子を切りかけていたの!?」
おばあさんは驚いたと同時に、新たな疑問を抱きました。
『何故切れなかったのか』
ということです。

赤ん坊をよく見てみると、男の子だということと、人差し指が鋼でできていることが分かりました。

おばあさんは赤ん坊に理由なくしまってあった服を着せながら、この子の名前を考えていました。

おばあさんは、桃から産まれたことと、鋼の人差し指を持っていることのどちらを名前に表そうかと悩みましたが、鋼の人差し指は戦力になると考えて、秘密にしておこうと思ったので、
「桃太郎」と名付けました。

桃太郎はすくすく育っていきました。
よく食べ、よく遊び、よく寝て、子どもの見本のように育っていきました。おじいさんも松葉杖をつきながら桃太郎を見守りました。

14年後...

桃「おばあちゃん!ジジイ!」
露骨に扱いの差が出ていました。
爺&婆「どうしたんだい?」
桃「俺、鬼を退治しに行く!」
おばあさんはおかしくなったのかと心配しましたが、そういう年頃になったのかと理解すると、
婆「鬼なんているのかい?」
と、心ない一言をかけました。

桃「本当だよ!おばあちゃんとジジイは引きこもってるから分かんないかもしんないけど、都会の方には鬼が沢山いるんだよ!」
おばあさんとおじいさんは桃太郎に根負けし、仕方なく鬼退治に出かけさせることにしました。

しかし、手ぶらで行かせる訳にはいきません。
よって、おばあさんとおじいさんの財産を1500万ずつ出し、お腹が空いた時用に鶏むね唐揚げと、カロリーメイトのメープル味と、セブンイレブンナポリタンを持たせました。

ですが、「素手なんかじゃ鬼には勝てない」と桃太郎が言い出したので、自動小銃AK-47を持たせて出発させました。

桃「よぉーし!鬼をギッタギタのメッタメタにして美術館に展示して億万長者になるぞ〜〜!」
あんまり良くない野望を抱きながら歩いていると、森の木陰から何かが飛び出してきました。

桃「何奴?!」
?「ウホ。ウホホ。ウホホホ。」
マウンテンゴリラでした。桃太郎は当然警戒しました。

ゴ「ウホ。ウホホホ。ウホホ、ウッホホウホホウホホウホウホウ。」
とりあえず、「一緒に鬼フルボッコにしようぞ」と言っているようでした。

本能で内容を理解した桃太郎は、
「いいよん」とつまんない大学生の返事のような感じで了承しました。

マウンテンゴリラと道路を歩いていると、道に日本刀が落ちていました。
鬼の痕跡に違いないと確信した桃太郎は、とりあえず盗んで、刀を無くした鬼を八つ裂きにしようと企んで早足で向かいました。

目指すは目的地、鬼ヶ島です。羽田空港からフェリーで行けますが、桃太郎はお小遣いをエアガンに注ぎ込んでから来たので、一文無し、よって泳げる何かを得る必要がありました。

と、そんな事を桃太郎が考えてる内に、ビルが立ち並んでいる場所へいつの間にか来ていました。桃太郎は「battle start!」と安っぽいスマホゲーの戦闘開始音声のように言うと、鬼達が一斉に79連勤目の会社員ぐらいの眼で桃太郎を睨んできました。

桃太郎は、AK-47をTHE NORTH FACEのリュックサックから取り出すと、散らばっている鬼どもに向けて乱射しました。

次々と倒れていく鬼たちを眺めて愉悦に浸る桃太郎を、お供のマウンテンゴリラが冷たい目で見ていました。

一通り鬼を撃ち殺して、目的地の羽田空港へ歩くと、競馬場の前を通りました。

桃太郎は閃きました。
「馬がいれば、もっと早くつけるんじゃね?!」と。
お供のマウンテンゴリラは、動物を乗り物としか見ていない桃太郎の倫理観を脳内で蔑みながらも、自動小銃と日本刀を持っているので大人しく従っておくことにしました。

暫くすると、八百屋を日本刀で脅して手に入れたニンジンで買収した馬に乗った桃太郎が出てきました。

桃太郎は馬に乗って、先程の倍の速度で羽田空港に向かいましたが、あんまり遠くなかったので、馬はさほど役に立ちませんでした。

桃太郎は歩かずに済んだので嬉しそうでしたが、マウンテンゴリラは馬の速度に合わせてかなりのハイスピードで走ったのでとても疲れていました。

桃太郎は鬼ヶ島へ行く為に1人1500円のフェリーの乗船チケットを買わなければなりませんでした。ですが桃太郎は1円たりとも持ち合わせていないので、仕方なく水上を渡れるものを探しに行きました。

近くを探しても特に何もありませんでした。なので、ホームセンターに売ってる木材と、ゴリラテープで簡易的な船を作りました。もちろんどちらも盗んできた物です。

主人公補正がかかって沈まない船を漕いで、鬼ヶ島に
「ザバッ!ザバッ!」
と派手な音を立てながら向かいました。

暫く漕いでいると、いかにも「鬼ヶ島」っぽい姿形をした島が見えてきました。島の真ん中に大きく頂上が尖っている山が二つあり、木が意図的に伐採されているのか、起こり顔のように見えました。

桃太郎とマウンテンゴリラと競馬場の馬は、ようやく鬼ヶ島に到着しました。武器を持っているので入場ゲートで止められましたが、もちろんのこと日本刀で脅して入りました。

山の麓にはトンネルがあったので、
「多分ここだろ!」
と別に言うほど仲良くない友達と約束した飲み屋に着いた時のような感じて入りました。

桃「うおぉぉぉおおおおお!!!!!!!!」
と野生動物のように雄叫びを上げながらトンネルに入ると、数え切れないほどの鬼たちが「きのこの山たけのこの里か」について話し合っていました。

桃「貴様らが鬼か!俺は貴様らをぶった斬って世の平和を取り戻す為にここに辿り着いた!」

鬼達は困惑していました。何故なら、ただのそういう娯楽施設のキャストだったからです。

桃太郎はこれでもかという程に自動小銃を乱射し、日本刀を振り回しました。

しかし、鬼達には一切効いていません。
よく見てみれば、AK-47はただのエアガンだし、日本刀は精巧にできたおもちゃでした。

そうです。桃太郎は、自分の妄想が広がりすぎた余り、他人や環境に迷惑をかけていたのです。

桃太郎は深く反省し、現実を見て生きる事を天に誓いました。

めでたしめでたし。